第48回衆議院議員総選挙を受けて
へいわの風は、以下のようにコメントを発表します。 2017年10月22日、第48回衆議院総選挙が行われました。自民党・公明党の政権与党が憲法改定発議に必要な310を上回る議席を獲得しました。この結果を私たち「ぐんま市民連合へいわの風」(以下「へいわの風」)は以下のように受け止めます。
今回の総選挙は森友・加計問題の追求を恐れ、首相の解散権乱用というべき大義なき解散でした。多くの有権者が安倍政権への不満を表明しているにも関わらず、自民党が圧勝したことは、国民の声が正しく反映されず、2位以下の候補者に投じられた国民の意思が議席に反映されないという小選挙区制度の問題点が改めて浮き彫りとなる選挙でした。「へいわの風」は、こうした小選挙区制度下では国民の意見をしっかりと国会に届けるため、野党が共闘して統一候補をたてることが不可欠であることを繰り返し訴え、行動してきました。
いくつかの小選挙区ではタウンミーティング等を行い、市民の要求に基づく政策協定を基本に野党共闘を実現するきざしも出ていました。しかし、突然の希望の党の出現で野党共闘が分断され、自民党を利する結果となってしまいました。希望の党への合流を画策し、市民と野党統一を分断し、安倍政権へ「ノー」を突きつけるチャンスを潰した政治家たちの行為は、日本の民主主義の発展にとって大きな禍根を残すことになりました。
しかしながら、立憲主義の回復のために野党共闘を求める市民の声を受け、選挙直前に立憲民主党が誕生しました。この群馬でも立憲民主党議員2名を国会に送ることができました。群馬3区では候補者を一本化してたたかうこともできました。そして、様々な困難な状況のなかでも、野党共闘のために尽力された日本共産党、社会民主党の両党には、心から敬意を表します。さらに、なによりも、立憲野党の前進のために奮闘された県内の多くの市民の皆さんには心から感謝と連帯のエールを送ります。
私たち「へいわの風」は、憲法違反の安保法制への反対と立憲主義の回復に向けてのこれまでの活動のなかで、立憲野党の政治家の方々や県内の各層の、そして、老若男女の方々と触れあうことができ、私たちの目指す方向に明るい未来への展望をいっそう強くしています。「へいわの風」は、安保法制を前提とした9条加憲などを含む国会での改憲発議に強く反対するとともに、万が一、与党が数にまかせて国会発議を強行した場合には、私たちは立憲野党とともに国民投票において安倍政権の改憲をくい止めるための大きな運動の輪を広げていきたいと考えています。
与党が改憲発議に必要な議席を改めて有した今、憲法改定に向けた新たな段階を迎えることになります。
2017年10月31日 ぐんま市民連合 へいわの風